彼が初めてあのギターを弾いた日の話
「ギターがいいな、一生大切にできるものだから」
こんなこと言ってたと思う。どういう流れでギターになったのかはもう忘れたけど、そんな感じだった。嬉しかった。絶対に買ってあげたいと思って即OKした。彼が欲しいものなんてなんでもあげたいと思った。
彼の人生のなかで大切なもの、をお誕生日にプレゼントできたのが本当に嬉しかった。
やっと届いて、すぐに開けてくれた。土曜日の昼間とかだったかな。二人とも休みだった。寝てたかな。
この日が来るのが、わたしも楽しみだった。
開けて、びっくりするくらいピカピカのギターだった。
すぐ、彼が弾いてくれた。
これはわたしは音楽のこと詳しくないから分からないけど、
とっても、優しい音がしたように感じた。
音ってそんなふうに感じるの?って思うんだけど。
彼はしばらく弾いてたけど、わたしたちの空間はずっと優しかった。
彼とわたしのギターだから、優しい音がするんだと本気で思った。
わたしの性格の良いところと彼のピュアで可愛いところ、全部全部、音になるんだね。笑
嬉しかった。
何年か前、こんな光景わたし予想した?
彼と二人で住む部屋で、かれがわたしのプレゼントしたギター弾いて、曲を聴かせてくれる。
あの暖かくて優しい音は、一生忘れないよ。
これからも彼が楽しく音楽をできますように。
っていう下書きが、入ってた。
.が私の人生の全てだよ。